- 2010年3月10日 00:31
- book
ボクがやっている書籍企画のうち、実用書企画を作る方法を書き出してみる。だいたい、次の3つくらいに集約される。
1)流行っている事象を追っかける
2)売れている書籍の亜流を考える
3)著者の話を聞く
知恵を絞って考えることもあるけど、なんか企画を作ろうと思って調べはじめ、知り得る情報をフラットに第三者的に判断し、一読者として書籍にして読みたいかどうかを判断したほうが、概ね売れる打率が上がる。
自分自身が思い入れがありすぎるものは、あまり売れる商品にはならない。自己反省も含め。編集者は、素直でピュアな心を持ち、さまざまなものに永遠の素人であり続けることが必要だと思っている。
1)流行っている事象を追っかける
基本姿勢として、情報感度をあげておく必要がある。編集者は、流行りものに抵抗がないほうがいい。新しいもの好きであることは、悪いことではない。ただし、時流に流されすぎるのは、あまりよくない。微妙なラインでオタクであることは必要である。
エッジのきいたものだと、書籍のような形態まで手をだす人はあんまりいない。専門書の場合、エッジが立っているもののほうがニーズがある場合も、もちろんある。ロングテール商品になっているものは、このパターンも多い。イノベーター商品を扱った書籍に多くみられる。
流行っている事象が、マーケ用語でいうアーリーアダプタからアーリーマジョリティあたり、キャズムを超えるか超えないあたりが、いちばん書籍にすると売れているように思う。その見極めがきちんとできていれば、それほど大外ししない書籍を生み出すことができる。
2)売れている書籍の亜流を考える
よくあるのが、このパターン。ボクがよくやるのは、まったく違うジャンルで売れているものを、自分のやっているジャンルに持ってくること。最近は、これも飽きてきた。同じジャンルでやると、失敗することも多い。気がついたときには、キャズムを超えていて、あわてて、売れはじめた書籍タイトルに似たものを作る。同じような書籍が店頭に並んでいるなぁと思うのは、大抵3冊くらいだから、その初期の3冊までに入ると、そこそこ売れる書籍が生み出せる。
3冊以上出てくると、書籍を買う人も馬鹿ではないので、内容も見られる。そのときに、必要十分な内容でない限り、売れる書籍を作るのは難しい。だからといって、内容がよければ売れるわけではないのが、このパターンである。
いかに初期の3冊までに入るか、そしてその評判が悪くないものが作れるかが、このパターンのキーになるような気がする。
3)著者の話を聞く
ある事象やムーブメントに敏感な人、一言いわずにはいられない人は、誰でも著者になりうる。そんな人の話は、普通に聞いていても楽しい。ただ話を聞いているだけでも面白いのに、まとまった形でどこにも存在していない。そんな場合は、普通に書籍にする。本当にできるかどうかは、置いておくとして。
最近では、そんな人自身も、ブログをやっていたりして、改めて書籍にしないでも、読み物として世の中に公表されている。じゃ、ブログでいいのでは?いうことになる。ここからが、編集者の腕の見せ所だと思っている(というかそうだと信じている。人によると思うし、自分の職業を肯定しているわけでもないが)。
必要なことは、書き手が伝えたいとどれだけ強く思っているか。書籍はやっぱり著者、コンテンツをもった人が大事。さまざまなものに精通した人というのは、いるにはいるが、何かに特化したものを持っている人のほうが、書籍を書くのに適した人物だと。ライターは別だけど。
編集者は、コンテンツを持った人からたくさん話を聞く。コンテンツを持った人をいかにたくさん見つけるかが、編集者の仕事かと。自分で考えるより、よっぽど売れる企画が作れる。これは経験しないと、なかなかわからない。駆け出し編集者の頃は、自分でバカみたいに一生懸命企画を考えてたけど、著者を先に見つけるほうが、売れる書籍が作れる。これは確実。
また考えよう。
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